シロアリは引きこもり。~蟻道とは
蟻道という言葉が良く出て来ますが…
アリの道、と書いて「蟻道」シロアリを語る時にこの蟻道は欠かせません。
なぜなら、これこそシロアリの性格を表しているからです。
シロアリは外に出ません。目は退化し、臭いで餌を探し、常に土の中。
それでも必要があればちょっとは外に出るのかと考えたとしたら、それは甘いです。
もし、土の中を掘り進んでいけない事情があったとしましょう。(餌の臭いのする場所へ、コンクリの上のいかなければいけない時など)シロアリは外に出たくがないために、一生懸命、土でできた、日が当たらないよう自分たちが通るためのカバーを作ります。
自らの唾液と土を混ぜて作った彼らが外に出ないようにするための道、それが蟻道なのです。
シロアリは何故、そこまでして外に出たくないのでしょうか。なぜそこまで光が嫌いなのか。
シロアリは普段土の中で、群れ全体で固まって暮らしており、いわゆるアリの巣のようなものは持ちません。
光を嫌い、土の中を群れ全体で移動し、表に出ざるを得ない時は、蟻道までも作って闇の中を進みます。時には塗装の薄皮一枚を残して、家の中の木部を食べることもあります。
シロアリの被害が表に現れにくいのは、このシロアリの引きこもりの性格ゆえ。
そしてその蟻道、とても堅いのです。
時にはドライバーでこそぎ落とさなければ取れない時もあります。
そこまでしないとシロアリは安心して生きていけないのでしょう。
性格的にも、とても弱い生き物なのかもしれません。