みなさんが想像する「ねずみ」の姿はどのくらいの大きさのものを想像しますか?
多くの方は、手のひらくらいのサイズのねずみを想像すると思います。
近年渋谷や歌舞伎町などの繁華街を中心に、その想像を超えるねずみの目撃報告が寄せられています。
インターネットやメディアなどでは「スーパーラット」と呼ばれるねずみたちですが、本来の「スーパーラット」は少し意味合いが異なります。
今回はその「スーパーラット」の生態について掘り下げていきます。
- 1.ネットで騒がれている「スーパーラット」
- 1-1.2010年代から目撃される驚きのサイズ
- 1-2.どこにいるの?
- 1-3.渋谷のねずみの特徴
- 2.従来の意味での「スーパーラット」
- 2-1.大きさだけじゃない!
- 2-2.駆除に苦戦する理由
- 3.大きなねずみを見かけたら
- 4.どうやって駆除するの?
1.ネットで騒がれている「スーパーラット」
1-1.2010年代から目撃される驚きのサイズ
以前から渋谷をはじめとした繁華街では、ネズミの被害が絶えません。
繁華街では飲食店からエサとなる生ごみが毎日出されるので、対策の難易度は高く、さらにその対策をより難しくしているのが、「スーパーラット」の存在です。
一般的なねずみならばそれほど驚きはしないでしょう。
しかし、一見して驚くのはまずその巨大な姿にあります。
渋谷に出没するのは、大きいものでは体長40cmで子猫ほどのサイズがある巨大化したねずみです。
1-2.どこにいるの?
渋谷の繁華街や駅のホームでネズミの目撃情報が相次ぎ、店舗でネズミが走り回る騒動を伝える報道を覚えている人も多いと思います。
渋谷駅の周辺では、大規模再開発が進んでいるため、古い建物が次々と取り壊されてきました。
多くの目撃情報も、古いビルなどが解体され、住み家を失ったネズミたちが周囲に分散したからではないかと言われています。
現在は歌舞伎町でも目撃例があり、この10年ほどで生息地を拡大していると推測されます。
1-3.渋谷のねずみの特徴
ねずみには3種類あり、渋谷に生息するのはおもにそのうちの「クマネズミ」であることがわかっています。
クマネズミは、運動能力が高く、警戒心も強いので、もともと駆除が難しいネズミです。
おまけに他の種類のネズミが掘った巣穴に棲むという性質も持ちあわせます。
それらが人間に駆除されながら、強い個体が生き残り、繁殖を繰り返すうちにより強い個体が生まれてきたのかも知れません。
繁殖力の強いネズミならではの進化を遂げたといえるでしょう。
2.従来の意味での「スーパーラット」
2-1.大きさだけじゃない!
インターネットやメディアで扱われる「スーパーラット」については、その大きさが話題にされることが多い印象ですが、本当のスーパーラットの怖さは別のところにあります。
それは、彼らには毒エサが効かない・毒耐性を持つという特性があることです。
スーパーラットとは、より正確には、市販の毒エサに使われるワルファリン系殺鼠剤に対して耐性を持つネズミのことを指します。
ワルファリン系殺鼠剤は、世界で最も多用されている薬剤で、エサに混ぜて与えることで内出血を起こさせますが、一回食べただけでは死なないので、連続して食べさせる必要があります。
スーパーラットはこのワルファリン系殺鼠剤を体内で解毒できるので、毒エサを与え続けるだけでは駆除が難しいのです。
2-2.駆除に苦戦する理由
元々クマネズミは、ドブネズミなどに比べて警戒心が強く駆除が難しいねずみです。
さらにワルファリン系殺鼠剤が効きにくいという特性を持つことにより、駆除は容易ではありません。
スーパーラットとなったクマネズミを駆除する方法としては、ワルファリン系殺鼠剤以外の駆除方法を試す必要があります。
即効性のある「リン化亜鉛」が含まれているスーパーラット用の毒餌を使用することで、食べると体内でガスを発生させ、数時間で窒息死させることができます。
ただ、警戒心の強いクマネズミは、窒息したほかのクマネズミの様子を見てその餌を食べなくなる可能性があります。
3.大きなねずみを見かけたら
大きなねずみやスーパーラットに限らず、もしねずみを見かけたら注意していただきたいことがあります。
それは、ねずみや排泄物には絶対に素手で触らないこと、不用意に近づかないことです。
ねずみは長く発達した前歯があり、噛まれると下記の危険性があります。
3-1.ねずみに噛まれた場合の危険性
・鼠咬症
咬み傷が治癒して1日から約3週間以内に突然、症状が現れます。具体的には、悪寒、発熱、嘔吐、頭痛、背中や関節の痛みなどがみられます。数日後には通常、平坦で赤い小さな膨らみから成る発疹が手と足に現れます。治療しなければ、関節痛や 感染性関節炎(関節内の液体や組織の感染症)は数日から数カ月続くことがあります。数週間から数カ月にわたって、発熱が消長を繰り返すことがあります。
なお、鼠咬症は噛まれていなくても発症するおそれもあります。
家の中の食材にねずみのフンが付着し、それが口にはいってしまった場合にも鼠咬症は発症します。
・アナフィラキシーショック(アレルギー症状)
ねずみに噛まれたことにより、体内で過剰なアレルギー反応を引き起こし、全身に発疹や意識障害、呼吸困難など様々な障害が起こり、場合によっては命に危険が生じ得ることもあります。
もしも、噛まれてすぐにアナフィラキシーショックの症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診してください。
最近では、ペットとしてのハツカネズミやハムスター、モルモットに何回か噛まれているうちにこれらの動物の体液や体毛のたんぱく質に対する抗体ができ、さらに噛まれた際にアナフィラキシーショックを起こす場合があります。
3-2.ねずみの排泄物から起こる病気
・サルモネラ症
ネズミの排泄物にサルモネラ菌が含まれています。
グラム陰性細菌であるサルモネラ属 Salmonellaの細菌は、典型的には下痢を引き起こしますが、より重篤な感染症である腸チフスを引き起こすこともあります。
・レプストスピラ症
土や水がドブネズミの排泄物で汚染され、皮膚に触れて感染します。
症状は感染の5~14日後に現れ、発熱、頭痛、のどの痛み、ふくらはぎと背中に起こる重度の筋肉痛、急な悪寒が生じます。
通常は3~4日目に眼が真っ赤に充血します。せき(ときに出血を伴う)と胸痛がみられる場合もあります。大半の患者は約1週間以内に回復します。
・ハンタウイルス感染症
ハンタウイルス感染症は、ネズミの尿やふんによって広がるウイルス感染症です。
感染はまず突然の発熱、頭痛、筋肉痛、ときには腹部の症状で始まり、その後せきと息切れ、または発疹と腎臓の症状が現れます。
・腸チフス
ネズミの排泄物で食べ物が汚染されて感染します。
腸チフスは、 グラム陰性細菌であるサルモネラ属 Salmonella細菌の特定の菌種によって引き起こされます。
インフルエンザ様の症状が起こり、その後にせん妄、せき、極度の疲労、ときに発疹、下痢が起こることがあります。
4.対策方法は?
スーパーラットをはじめとする警戒心の強いクマネズミを駆除するには、殺鼠剤だけの対策では十分ではありません。
まず、エサとなる食品を置かないこと。部屋を片付けること。侵入してくる場所が分かればふさぐこと。
さらに殺鼠剤と粘着シートを組み合わせた対策をしていく必要があります。
その際に注意していただきたいのは、直接、ネズミやそのフンを触らない、不用意に近づかないことです。
ネズミにかまれることで様々な感染症のリスクがありますし、フンには様々なウイルス、病原菌が含まれています。
ご自分だけで駆除するのが難しいようでしたら、是非、駆除業者にご相談ください。
当社では、確かな技術力と実績で、お客様の住まいと健康をお守りいたします。
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